【2009年2月再訪】
元です。
コース制になったと聞いてから、そういえば行ってなかった淡路牛一頭買いの優秀店「くにもと」。一頭買いは、安くお肉を提供できるメリットがあるけど、枝肉と違って、牛そのものを見て美味しさを判断する目利き力が試されるし、すべての部位の処理を適切に行える技術も必要。一頭買いのお店は結構増えたけど、他店は割りと品質が安定してない印象があるなか、このくにもとは相変わらず素晴らしい。
一頭買いだけにいろんな部位が色んなカットで出てくるのだけど、網が七輪から浮くほどの炭火の盛りで、火と肉の距離が近いもんだから、焼き方如何で、失敗するリスクも高い店だともいえる。お酒も会話も楽しみたいのはもちろんだけど、特にこの店では網に対する集中力が必要だ。そのかわり肉質、タレの質が高いもんだから、うまく焼ければ、大きなリターンを得られるのだ。
この最高のお店に向かったメンバーは、Yakiniquestのgypsyさん、漢の粋のkyahさんと奥様、ゴージャスカレー姉妹の叫子さん、kyahさんの友人の皆様と奥様たち8人。愉快な会となった。
まずは、1人前3,600円の上出来コースを注文。それに単品を加えていくスタイルに。1人分は150gくらいとのことなので、1.5人前〜2人前くらいの分量。親切にも部位の札がついた四角い箱で提供されるプレゼンテーションには、気持ちがアガる。
キムチとビールでスタート。
サラダ。
コースと一緒に頼んだ赤味刺し。肉の赤身の味が美味しく、後の引きがいい。提供される温度もいい。
タンも別注。タンは、通常、上や並で分類されてメニュー化されるけど、こちらはタン下からタン先まで、一皿で出すスタイル。味わいの違いを一皿で確認できるこのスタイルも珍しい。当然タン下を最初に、徐々にタン先へ(実際にはタン中くらいまでだろうか)。こちらも間違いない味。
コースの中では、ハラミ(塩)、肩ロース(タレ)あたりが美味かった。しんたま(塩)もすっきりでなかなか。
そして、コースになる前からこの店を特徴付けるのが切り落とし盛り。いくつかの部位が、一緒にタレにもまれて出てくる。「これ、なんだろうねー」などと話をしながら焼きを進める楽しみのある、そしてどれも美味しくお得な一皿。
別注の紅カルビは、ちょっとノスタルジーを感じるような、辛味と甘みの強めの味付けで、ご飯が食べたくなる味。
ハチノスで最後。
酒を飲んだので1人9,000円ほど行ったが、満足度は高い。くにもとはコースになってもちゃんとくにもとだった。子連れNG、全員揃ってからの入店、飲み中心NGなどのルールは顕在。肉に向かって真摯に向かうものが味わえる喜びのある店。しかし、肉の仕入れ、メニューなども同一なので、全く同じとお店がいう新店の方はいったことがないが、どうなんだろうか?カラダが固いので、テーブル席の新店の方が、うれしいのだが。
【2005年9月訪問】
元です。
愛用している焼肉サイトYakiniquestと、尊敬する先輩Icydogさんのブログで気になっていた、浜松町の焼肉、「くにもと(本店)」へ。
店は、2階建ての一軒家で、すべてお座敷。「全員そろってから入店してください」「2次会に向くお店ではありません」など、頑固系張り紙が目立つが、接客はいたって丁寧、快いお店だった。
ムンチュサラダ。
ナムル。ナムルの4種の野菜の中でどれが好きか?という話になったが、豆もやし派がどうやら多数みたい。僕自身は、ぜんまい、僅差で豆もやし。大根とほうれん草はややランクが下がる。
ビールにも、マッコリにも、韓国焼酎にもよく合うチャンジャ。タップリ乗ったきゅうりの千切りと食べると、しつこくなくさっぱり。
炭火は、網が浮くほどタップリと。この強くて近い火の遠赤外線が、この店の厚切りだけど質のよい肉を、うまく、ミディアムレアに焼いてくれる。
タン塩盛り。中、上、特上3種類あるこの店のタン塩。この日は在庫の関係で、3種盛りのみ。かなり厚切りのタンは、歯ごたえ十分。とてもウマイ。
上カルビ。この厚くて、サシのキレイなお肉をさっと炙って食べる瞬間はかなり贅沢。顔がほころぶ。
上カルビ(奥)の焼く様子。
赤身差し。これもかなりいけます。
中ハラミ。ハラミ好きとしても納得の上質ハラミ。
切り落とし(平盛り)。大盛りも存在する、いわゆる余り肉盛り合わせ。余り肉とはいえ、カットの際の端っこに残るお肉で、形はともかく、質には全く問題ない。むしろ、ボリュームがあってお徳な盛り合わせ。このときは、肩ロース(奥)、リードボー(喉の肉、左)、ハラミ(右)の3種。
淡路牛の1頭買いだからこそこのお得なボリューム感が出せるのだろう。1頭買いでは、六本木や銀座の遊牧も有名だが、その日出せる肉の部位は安定しないものの、それを上回るコストパフォーマンスで十分満足度は高い。
〆は、「オリジナル」という言葉に引かれ、ビビン麺を。ユッケやワカメなどが具材に乗ったところがオリジナルのようで、辛味はそれほど強くない。絡めてあるタレは梨の甘みがきいており、デザートのようなサッパリしたビビン麺。
かなりの品質の高いお肉を、お腹いっぱい堪能した。お酒もバッチリ飲んで、2人で13,000円。お店を出るときは、ご主人が外まで出てお見送りしてくれた。
ホスピタリティーあふれる接客、質の高いお肉、落ち着けるお座敷、リーズナブルな値段、都内でもトップクラスの焼肉屋だと思う。
オススメ料理:上出来コース、切り落とし盛り、紅カルビ、赤味刺
オススメ度:★★★★☆
浜松町「くにもと(本店)」
03-3578-1129
港区浜松町2-12-2
元君ご馳走様でした。
焼肉ってさ、いろんな肉の種類とか肉の好みとか焼き加減とか〆についてとかそこのある状況からすっごいいろんな会話が生まれる空間じゃない?と思った。
しっかし炭火の写真ずば抜けてうまくとれてるな〜◎