元です。

3連休に、ちゃんと外食がしたいと思って横浜の中華街へ夕食を食べに行った。以前行くか迷ってやめた「」へ。(その時は、菜香新館へ。)ここは、東京レストランガイドで中華街のランキング上位になっていたお店。さすがに入店は17時だが、18時前にはほぼ満席。

060108菜店内.jpg

店内は、モダンでしゃれており”中華=円卓”という雰囲気とは一線を画す。2階がレストラン、1階が点心を中心とした惣菜屋となっている。

お店に入って印象的なのは、オープンキッチン。そして旬の食材がお客向けに並んでいるところ。オープンキッチンでは、料理人の手際いい動きが見えて、中華としては非常に清潔感を感じる。食材が並んでいる様には、大皿料理のお店とも、市場とも取れるような食材への自信とこだわりが演出されている。

どうやら、「この食材を食べたい」と指差すと、適した調理法でという、中華としては変わった出し方もしてくれるようだ。

2人で来た中華なので、色々食べたい幕の内派としては当然コースとなる。コースは、リーズナブルな点心のコース(2,800円)と、4,000円〜の通常コースとなるが、4,000円のコースを選んだ。

060108菜前菜盛り合わせ.jpg

一品目は、前菜盛り合わせ。左下の叉焼、左に隠れているダック、右側の蒸し鶏などが並ぶ。「中華って前菜から肉だよねー。」などと喜び半分話しながらつつく、叉焼や蒸し鶏はかなりおいしい。やわらかいだけが肉じゃない、噛み応えがあって、味がしっかり感じられるダックやネギ塩のさっぱり美味しい蒸し鶏や。1階の惣菜屋でも入り口近くに置いてあった干し肉や叉焼、自信作なのかもしれない。

060108菜大海老とパイナップルの炒め物.jpg

続いては、大海老とパイナップルの炒め物。腹から二つに割った海老の身はぷりぷり。その食感に負けない大ぶりのカットの野菜と一緒になった食感のモザイクがおいしい。

個人的にパイナップルはNGなので、よけさせていただくが味はあっさりとしており、素材の食感が優先の調理。(ちなみに、ハンバーグ&パイナップル、酢豚にパイナップル、生ハム&メロン等も個人的にNG)

060108菜貝柱と白きくらげのスープ.jpg

貝柱と白きくらげのスープ。スープのきくらげは、フカヒレのよりしっかりした食感のようで僕自身好きだが、白きくらげだとさらに気分がフカヒレに近い。貝柱の出汁(鶏出汁も使ってると思われる)もしっかりウマイ。しっかり味好きの僕は醤油をちょっとたらして満足。

060108菜豚のスペアリブ.jpg

このコースでベストだった豚のスペアリブ。ケチャップで仕上げた酢豚のようなソースと、マヨネーズソースが絡めてある。スペアリブならではの、骨の周りの筋肉(すじにく)の噛み応えと、ソースの酸味と甘みのしっかり味がバッチリ。それぞれ、たっぷりかかっている割には見た目ほど味はしつこくない。ケチャップそのもの、マヨネーズそのものよりは、出汁などで伸ばしたソースに近い。

060108菜ホタテと蟹の卵白炒め.jpg

こちらは、ホタテとカニの卵白炒め。ホタテとカニはフワッフワッの卵白の下に隠れている。生の状態の卵黄を崩して、フワフワトローリと食べる。味付けはあっさりと塩味だが、ホタテなどはモチロン、この卵白のフワフワがブロッコリーとよく合う。

060108菜湯葉と白身魚の炒め.jpg

そろそろお腹もふくらみ始めているが、中華は容赦が無い。湯葉と白身魚の炒め。土鍋で甘しょっぱい餡に絡まって出てくる。ここまでくると、白身魚のホックリした感じはもちろんおいしいのだが、大根のさっぱりも相当うれしい。

060108菜しゅうまい.jpg

060108菜春巻き.jpg

ここで、点心2品。しゅうまいと春巻き。こちらはいずれもいたって普通。

060108菜チャーハン.jpg

しめは、チャーハン。米がパラパラなのが写真でもよくわかる。

以前、中国出身の友人が自宅でかなりおいしい中華料理を振舞ってくれたのだが、「おいしいチャーハンを自宅で作るには、水をかなり少なめにしてご飯を固めに炊くのがポイント」と教えてくれた。このお店のチャーハンもしっかりご飯が固め。なるほど「パラパラのチャーハン」とはよく言うが、炒めのテクニック以外にも工夫があるのだと感心。もちろん、鍋ふりや火力の問題もあるのだろうが。

060108菜グレープフルーツ入りタピオカ.jpg

タピオカ入りココナッツミルクがデザート。オレンジ色は、グレープフルーツ。口でプチッと、ココナッツの濃厚な甘みをさっぱり消してくれる。

以上が4,000円のコース。結局2人で残すぐらいのボリューム感で大満足。お店の雰囲気、席の作り方を見ると”大勢で円卓で個室”ではなく、少人数で楽しみたい中華街のお店として活躍するはず。

加えて、食材が並ぶ店内に象徴されるように、”旬の食材をその季節ごとに楽しむ”という和食のセンスでも通えそう。実際フードメニュー、ドリンクメニュー以外に「今日のオススメ」メニューが最初に渡される。居酒屋も含めて、和食のお店で出てくるこの今日のオススメ、中華では新鮮だった。お酒も含めて、1人10,000円ちょっと。

菜 (サイ)
オススメ料理:肉料理(叉焼など)、旬の素材料理(オススメ)
オススメ度:★★★★☆
予算:4,000〜15,000円(コース内容によりけり)
横浜中華街「菜」
045-664-3613
神奈川県横浜市中区山下町97番地