【2007年2月再訪】

元です。

お気に入りのお店のはずなのに、「え!?いつの間に移転してたの?」というル・ゴロワ。表参道のコンパクトで家のような居心地のよさをもった場所から、青山の広々としたガラス張りファサードのオープンキッチンのエレガントな、おまけに車も3台停められる場所に移っていた。

070204ルゴロワ外観

電飾で控えめに光る「ゴロワ」の文字。外から見た瞬間「あー、もう昔の居心地のよいお店じゃなくなっちゃんたんだあ」とやや消沈。だけど、中に入れば、やさしい笑顔の御婦人のやわらかい接客や料理は健在、安心もする。

070204ルゴロワテーブル席

革張りのシートと、素朴だけど小奇麗なテーブルと椅子、ランチョンマットは、お店の広さや場所柄のちょっとしたハイソな堅苦しさを壊していて落ち着く。木目を中心とした家具類を見ると、以前のお店の雰囲気も大事にしているんだろうな、と。

070204ルゴロワキッチン

オープンキッチンスタイルも以前と変わらず。オークの5mはありそうな超ロングカウンターが存在感はありながらも、落ち着いてるから主張しすぎてない。こっちで食べたいが、席はテーブル席。

070204ルゴロワオリーブ

最初にオリーブが出てくる。

070204ルゴロワそば粉のパン

ホカホカで出てくる蕎麦粉のパンも健在。旨い。

料理は6,400円のプリフィックスのみになっていた。代わりに選べる料理数が増えていて、ものによってはプラスαの値段というスタイルに。前菜、スープ、メイン、デザート、コーヒーがつく。

070204ルゴロワカキ

前菜はサラダを頼んだのだが、厚岸産のカキをどうしても食べたくて、メニューには8個で1メニューになっていたのだが「1個づつ頼めないですか?」と聞く。すると、快く「いいですよ」とのこと。大振りなカキが出てくる。

070204ルゴロワカキタレ

エシャロットが入った、お酢。好みでつけてとのことだが、レモンだけ絞って、プリプリとミルキーと磯の香りを楽しむのがうまいと思われる。

070204ルゴロワ風サラダ

前菜は名物のゴロワ風サラダ(+600円)。この料理、サラダと名づけられながらサラダではない。いろんな料理の盛り合わせなんである。普通サラダは、いくつかの野菜が盛り合わされてドレッシングがかかっているもの。もちろん野菜素材の味はするのであるが、基本的にはドレッシングの味に支配される。

だけど、このサラダは素材ひとつひとつが料理されて別々に味付けもされていたりする。1皿で何度もおいしい、いろいろ美味しい料理。

上に乗る葉野菜以外に、カキフライ、エビ、茄子、アワビ、パプリカ、カリフラワー、プチトマト、蕪、ニンジン、マッシュポテト、キス(?)のフライ、大根、イカ、エリンギ、椎茸、生ハム。これだけいろいろ入っている上に、カキはフライに、キス(?)のフライはカレー風味だし、茄子やエビはいい具合にグリルしてあるし・・。1皿食べるとボリューム以上にいろんな味、食感に満足。コレ、メインでもいいんじゃないか、と思わせる楽しく美味しい料理だ。

070204ルゴロワ帆立燻製のグリエ

妻は、北海道寿郡産天然帆立貝柱の燻製のグリエ、サラダとサワークリームを選ぶ。このビッグな帆立の歯を押し返してくるしっかりした食感も旨い。

070204ルゴロワ蕪のスープ

スープは、北海道産蕪の冷たいスープを。蕪のほんのりした苦味が大人の味。

070204ルゴロワ人参のムースとトマトのクーリー

妻は、ニンジンのムースとトマトのクーリー。トマトは摩り下ろしただけのような酸味とさわやかさ。スープとしての味は、ニンジンの甘さが作っている。

070204ルゴロワ短角牛ステーキ

僕が選んだメインは、岩手短角和牛のステーキと季節の野菜、黒胡椒風味のソース(+1,000円)。いやあ、この店って何を頼んでも、添え物が添え物以上の存在感と美味しさで迫ってくる。なんで、メインの素材と一緒に食べたら、1皿食べただけとは思えない満足感。こちらのポテトもズッキーニもゴボウもうまい。素材選び、大事にしている事がはっきりわかる。

070204ルゴロワ鴨胸肉ロースト

シャロン産鴨胸肉のロースト葡萄風味のソース(+1,000円)。シャロンって一体どこだろう?

070204ルゴロワ何かのパイ

デザートは、リンゴのタルトバニラアイス添え。

070204ルゴロワミルフィーユ

もうひとつは、イチゴのミルフィーユ洋ナシのシャーベット添え。いずれも妻の口に収まる。

いやいや、移転しても全く持って大満足。旨い、リーズナブル、リラックス。軽くお酒も飲んで、2人で21,000円。このカジュアル感は友人と数人で来るフレンチとして最高なんでないか?と思う。よし次回はそれで。

オススメ料理:ゴロワ風サラダ、添え物
オススメ度:★★★★☆(肉がうまかったら5つだな、こりゃ)
予算:8,000〜12,000円(ディナー)
青山・フランス料理「ル・ゴロワ」
渋谷区神宮前2-3-18
03-3404-0820

フランス料理「ル・ゴロワ」


【2006年2月訪問】

元です。

静かでナイフとフォークの音がカチャカチャして、席と席の空間も広いような、老舗王道フレンチは正直あまり得意ではない。食事に緊張感を強いる空気があるからだ。最近はそういうフレンチの方がむしろ少数派であろうが、カジュアル、オープンキッチンにカウンター、席数少なくリーズナブル、食堂のようなフレンチでお気に入りのお店がある。

5年くらい前にちょこちょこ通ってたが最近はご無沙汰だった「ルゴロワ」がそれ。TITLeの肉特集をぱらぱら見ていて出てきたルゴロワに久しぶりに行きたくなった。席数は、カウンター12席、テーブル席1つの小さなお店。カウンターにはお酒がずらりと並び、そのお酒越しにキッチンがすべて見渡せる。白を基調にかわいらしく、しかし気取りがない内装。

夜は、6,400円か8,000円のプリフィックスで、6,400円のコースを選ぶ。前菜、スープ、メインをそれぞれ選ぶスタイルだが、前菜、メインは10種類程度、スープは3種類と組み合わせは数百通り。ビールを飲みながらゆっくり選ぶこの時間も含めて、食事の楽しい時間なのだと再認識。

特集にあった仔羊のローストが食べたかったのだが、あまり多くの量が入らないそうで、この日は残念ながら品切れ。とはいえ、どれも魅力的なメニューが並ぶ。

060203ルゴロワチカのキッシュ.jpg

アミューズは、ちかというワカサギに似た魚のキッシュ。トマトソースとチーズで味付けしてある。

060203ルゴロワフォアグラのテリーヌ鴨の生ハム.jpg

僕が選んだ前菜は、フォアグラのテリーヌ。鴨の生ハムと野菜がたっぷり添えてある。テリーヌは濃厚で甘みが強い。貧乏性なのか、どうしてもパンにつけないともったいないと思ってしまう。鴨の生ハムは固くて噛み応えがあり、肉々しいジャーキー。このお店、野菜も非常に美味しく、それぞれの素材がそれぞれの野菜の味をしっかり主張してて添え物らしくない。トマトは甘いし、インゲンはシャッキリしているし。

060203ルゴロワ蝦夷鹿のテリーヌ.jpg

連れのKちゃんは、蝦夷鹿のテリーヌ。鹿もテリーヌだと強めの香りがあるが、一緒に入っているピクルスの酸味でファブリーズされる感じがある。

060203ルゴロワ蕎麦粉入りパン.jpg

パンは蕎麦粉入り。

060203ルゴロワオニオングラタンスープ.jpg

スープはオニオングラタンスープを選ぶ。オニグラのオニオンのミルポワが大好きだ。炒め玉葱の甘みは野菜の甘みの中でも王様。

060203かぼちゃのスープカキのポワレ添え.jpg

Kちゃんは、パンプキンスープ。カキのポワレが添えてある。カボチャのオレンジがかった黄色が鮮やか。裏ごしは粗めで、カボチャの風味が舌にザラついておいしい。素材が悪いとえぐくなりそうだが、やっぱりカボチャもいいもの選んでるんだろうな、と。

060203ルゴロワ鴨とフォアグラのパイ包み.jpg

メインは、鴨とフォアグラのパイ包みを選ぶ。一見叉焼どーん、のように見えるが、パイで完全に包まれている。中を開くと、鴨は挽肉状になってホロホロと崩れる。挽肉の鴨には、普通のカット肉より臭みを感じるのだが、ビネガーの効いた甘いソースで、後が引かないようになっているのはさすが。先味は鴨肉食ってるんだ、という肉の匂いが来て、臭いと感じる直前に甘酸っぱくなる感じ、というのか。

060203ルゴロワ鴨のモモ&胸肉ハチミツビネガーソース.jpg

Kちゃんは、鴨のモモ肉&ムネ肉のハチミツビネガーソース。いずれのメインにも添えられているふきのとうのフライの苦味にも、季節を感じて心地よい。しかし、いつのまにか、わさびの辛さやふきのとうの苦味を美味しく感じるようになったなあ、と思う。

繰り返しになるが、添えられている野菜も素材がおいしい。メインには里芋、エリンギなども添えられている。

060203ルゴロワ紅玉りんごのタルトとシナモンのアイス.jpg

デザートは、2つともKちゃんがチョイス。こちらは紅玉りんごのタルトとシナモンのアイスクリーム。

060203ルゴロワチョコレートプリン.jpg

もうひとつは、奥がチョコレートプリン、左がアーモンド風味のケーキ、右が洋ナシのシャーベット。コーヒーでしめる。

栄養士のKちゃんが感銘を受けた、栄養学の新しい見方の話で盛り上がる。「美味しいもの」と「健康にいいもの」は両立しないのか?否、両立するのだ、というスタンスだ。そういうスタンスに立つと、栄養士の仕事はもっと広がる、と。僕も素晴らしい考えだ、と大きくうなずく。

食事に2〜3杯づづお酒を飲んで、ひとり9,000円弱。大満足である。気取らず、日常使いの出来るいいフレンチ。そして選べる料理の幅の広さは何度も来たくなる。久しぶりにまたちょくちょく通ってしまいそう。

オススメ料理:なんでもウマイ
オススメ度:★★★★☆
予算:8,000〜12,000円(ディナー)
表参道・フレンチ「ル・ゴロワ」
03-3404-0820
東京都渋谷区神宮前4-3-21

フレンチ「ルゴロワ」