【2010年3月訪問】

元です。

オーガニック、無農薬、産直、循環型、野菜がウリ、などという店は左脳的コンセプトが先走って、外食店として人を惹きつける「家では食べられないものを美味しく提供する」という最も根本的な右脳的概念が抜け落ちている店が多い。しかし、そういう話は過去のものになってくるかもしれない、とこの店に来て思った。

kurkku kitchenは、小林武史さんや櫻井和寿さんのAPバンクがプロデュースするお店。しかし、プロデュースパワー以上に、運営側のパワーを感じる力のある素材と、調理が前面に出ている。故に、コンセプトだけでなく、美味しいのだ。メインの肉はとても美味しいし、それを支える野菜たちも美味しい。いい素材をいい調理で、という外食の原則が高いレベルで実現されている。

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ここは、豚が美味しい。以前イベントに呼んでいただいた鹿児島エコファームの豚は、プリフィックスコースのメインにラインナップされてあり、肩ロース、モモ、バラなどが選べる。その他チキン、羊、牛もあるけど。

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ランチのコース(1,500円〜)のうち、スープのついたコース(2,200円)をセレクト。スープ、野菜、肉、パン、デザート、焼きおにぎり、ドリンクの構成はボリューム充分。デザートがいらない僕は、お願いして、辛くてスパイシーな美味しい生のジンジャーエールに換えていただいた。

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ニンジンのスープにはニョッキが入る。黄色いニンジンの色が鮮やかなスープ。味わいも力強い。

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肩ロースは、グリルらしいストレートな豚の味。脂がしっかりした歯ごたえが美味しいのが特徴的。肉は脂がおいしかどうかが、全体を支配する割合が高いから、この脂の美味しさには驚く。添えてある野菜も実に美味しい。

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もうひとつ面白いのが焼きおにぎり。ぜんまいも添えられた、素朴でシンプルなものだけど、パンよりご飯だよねー、という人の満足度をぐっと高めてくれる。

空間のオシャレさや、原宿という立地かイメージする安っぽさや、味へのネガティブなイメージが吹き飛ぶ良店だ。ボリュームも多いし。夜に再訪したいぞと。

クルックキッチン (フレンチ / 明治神宮前、原宿、北参道)
★★★☆☆ 3.0

オススメ料理:豚
オススメ度:★★★☆☆
予算:2,200円(ランチ)
原宿・自然派洋食「kurkku kitchen」
03-5414-0944
渋谷区神宮前2-18-21 koti bldg. 1F