元です。

「塩のことを勉強して、味の違いを確かめて、最後に塩を生かした料理を1品食べるイベントがあるんですが来ませんか?」と知人にお誘いを受け、「それは興味深い」と二つ返事で参加してみたのはFood Maeastro(フードマエストロ)。「良い食べ手になる」ことを目的として、各回ごとにテーマ食材を設定、その食品学を学び、実際に味わうという講座だ。

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塩の生産は、海水塩が一番多いかと思いきや、7割は岩塩だということを知ったり、硫黄成分を含んだヒマラヤの黒い塩とホタテがよく合ったりという発見の多い時間だった。

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今回の講師は、松本さん。中目黒で和食のお店のオーナーシェフであり、農大で研究員をし、若くして食の知識と経験の非常に豊富な方。個性的で、なんと表現していいのかわからないが、人を引きつける笑いの絶えないトークが繰り広げられる。

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人が最初に感じるのは甘みだが塩味は何番目か、塩の種類はどんなものがあるか、ビールを飲むとしょっぱい物が欲しくなる理由など、一通り食品学を学んだ後は、色々な塩のテイスティング。

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テイスティングとは言っても、なんせ塩なんでしょっぱくて全ては味わえないけど。旨みや、香りや、テクスチャーや。こうやって比べると、同じ調味料とは思えないほど、バラエティが広い。

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ぱっと見、ただの石にしか見えない黒い塩。

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シンプルなホタテのソテーに合わせると、地獄谷の硫黄のような、燻製のような香りが、ホタテの旨みと相まって美味しい。味覚で感じることと頭で勉強することの同時体験は食べることが好きな僕にとっては、幸せな時間。

今後は、藻類、肉など、シーズンごとに、この講座が展開されていくらしい。1回だけまずは受けてみる、ということも出来るようなので、興味のある素材の回で、一度試してみるのもいいかも知れない。肉の回は行きたいぞと。