「モツとかラム肉とか、どんなにおいしくても高い金払って食べるもんじゃない。普通の牛肉より安いからこそ価値があるんで、うまいけど高いお店は、オレは認めない。」そんな人にお薦めの安くて最高においしいジンギスカンを食べさせてくれるお店がある。それが、恵比寿のジンギスカン「クラブ子羊」。
ここは、中目黒の「村上製作所」「豚鍋研究所」と同じ系列。名前の妙は、やはり系列だな、と。系列感は、名前だけでなく、電気のついてない、雑居ビルの人ひとりが通れるくらいの階段を上がった2階の部屋という立地にも感じさせる。看板も表札さえも出てない扉をあけると、そこがクラブ子羊。席はカウンターが10席、座敷が10席程度のワンルームレストラン。
恵比寿店では(【閉店】渋谷にもお店がある)、メニューはドリンク数品、食事数品。まずはやはりジンギスカン(1人前1,300円)。ラム肉というと、赤黒く沈んだ色を思い浮かべるが、パッと見牛肉と見紛わんばかりの綺麗さ。鮮度の良さが、目に飛び込んでくる。写真は一人前で、複数人前頼んでも、1人前づつ皿が分かれて出てくる。席同士の感覚のせまさにも、メニューの少なさにも、1人前づつのサーブにも、「お前はコレを食べに来たんだろ、まっすぐにラムに対峙して、サクッと食べて帰れ」といわんばかりのジンギスカンファーストフード的スタンスを感じる。言ってみれば、ラム肉版吉野家だ。
ジンギスカンには、葱と玉葱が付いており、野菜はお店の人が鉄鍋に乗せてくれる。ラム肉は自分でトングを使ってお山のてっぺんで焼き、ほぼレアで食べる。鮮度が高く、”焼き目をつける”、あるいは”炙る”という感覚で食べるのがベスト。ある程度の厚みがあるにもかかわらず柔らかくて、肉汁あふれるラム肉には当然臭みがない。写真の色目は既に焼きすぎの感があるくらいだ。
そして、もうひとつ食べなければいけないのが、このラムチョップ。この赤味も、鮮度の高さが一目瞭然だが、やはり両面に焼き目をつけ、サイド部分を軽く炙ると、それで完成する。手でもってガブッとかじると、ジンギスカンより更にタップリのジュースが溢れてくる。かじりつく事で感じる「食べたぞ」という満足感と、肉自体の柔らかくて食べやすい食感に「もう1本!」となりがちだ。
ジンギスカンファーストフードとは評したものの、お酒類もある程度はおいてあるし、飲みながら談笑しながら楽しく過ごす事もできる。仲間とワイワイやるならば、お座敷がお薦めだ。恵比寿、中目黒付近で最近多いジンギスカン屋で、トップクラスのお店に違いない。
club子羊 恵比寿店
オススメ料理:ジンギスカン、ラムチョップ
オススメ度:★★★★☆
恵比寿・ジンギスカン「club子羊」
予算:2,500〜4,000円
090-9818-9981
東京都渋谷区恵比寿西1-2-7 幸ビル2F