【2006年11月再訪】
元です。メリークリスマス。
沖縄で、初めてブセナテラスに泊まったのは、1998年。こんなに本格的で、日常離れしたリゾート空間を見て、本当にここは日本か?と驚愕したのを覚えている。1997年は、ブセナテラスやカヌチャベイの開業、プライベートビーチオクマのリニューアルと、沖縄北部の大規模ホテルラッシュ。沖縄のリゾート度合いが一段と高まったのと同時に、羽田の深夜早朝便枠がドンと増え、沖縄へのツアーが値下がりしたのもこの頃。沖縄は、安近短ならぬ、安本短(あんぽんたん=安価、本格、短期間)リゾートになったね、と会社の先輩と話していたものだ。そんなブセナテラスが、群を抜いている、と思うのは今でも変わらない。
なにより、到着して、ロータリー(というのか?)エントランスに到着して車を降りると、建物の奥には、ビーチが吹き抜けて見える。建物の作りが、ビーチ側は柱だけ、というバリやプーケットで見るような完全なリゾートスタイル。このずば抜けた開放感を感じるエントランスが、まさに日常から脱する”入り口”に見えてしまう。Koolだったか、「This magic moment 〜」という曲で、仕事中の男性がプールの写真の書いてある看板に飛び込んで、日常を脱するあのたばこのCM、まさにそんな感じ。
まあ、そんな印象の強さも手伝ってか、こちらのホテルに入っている龍潭の鉄板焼きも印象深い。沖縄に来ると、そんな非日常を求めて、龍潭へ来たくなってしまうのである。
そんなこんなで、今回も泊まってもいないのに、わざわざブセナまで足を伸ばす。相変わらずの混雑のようで、予約は21時からと遅め。
ウェイティングバー兼、デザートを食べるサロンにもなっている、お店の前のオープンテラスをやり過ごして店内を入ると、コの字の鉄板を囲うテーブルが、4つくらい。それとカウンター。
ちゃんと教育されているのであろう、丁寧だがつかず離れずの、心地いい応対で料理を進めてくれる店員さんたち。料理は基本はコースで、8,000円〜。僕らは12,000円くらいのコースを注文する。
手さばきを見つつも、素材についての会話が遠慮なく出来るこのスタイルはいい。
これから焼いてもらう素材を最初にディスプレイされる。オマール海老、石垣牛のヒレとサーロイン、その他野菜類もあるが、沖縄らしく、紅芋なんかもある。
ここは、どの品も総じて美味しいのだが、特に美味しかったのはオマール海老。ボストンあたりでは、収穫時期の規制があける9月頃に大量に取るので、その頃がオマール海老の時期となると聞いたことがあるが、11月のこの時期でも身がしっかり入って、歯で噛むとしっかり跳ね返してくる弾力があるところと、あとは味噌が旨い。
意地汚い僕は、残すまいと身をそぎそぎ、いそいそと食べるが、それを見ていたシェフが「そこまで隅々まで食べていただけると、うれしいです」と。やはり、人並み以上にがっついているように見えたのであろう、ちと恥ずかしくなる。
そして肉ももちろん旨い。手前が妻が頼んだヒレ、奥が僕が頼んだサーロイン。いろいろ食べたい僕らは、違う部位を頼んでシェアが常套。石垣牛ならではの特徴、というものを特に感じることはできなかったのだが、総じてレベルが高い。
そして、〆のガーリックライス。このコース、ビールなどを飲みながら食べ進めると、かなりお腹いっぱいになるので、ガーリックライスがヘビーに見える。しかしながら、この絶品ガーリックライスを残してはもったいないので、前半戦からその覚悟をして望むべきか。ステーキで食べた石垣牛の脂の旨みが、一粒一粒の米をキレイに均一にコーティングしており、艶めいている。ベタベタしない、この味が僕も妻も昔から好き。
その他の料理を一気に紹介。
最初に出される前菜3品。
島豆腐と野菜の炒め物。水分の少ない弾力のある食感。
美しい肉。
フランベ。
エリンギと沖縄らしい紅芋。
スープ。
ガーリックライスと一緒に、ゴーヤのピクルス。このほのかな苦味と酸味が、箸休めに効いている。
デザートは、2人別々のものが出てくる。ひとつは、抹茶アイスと白玉。もうひとつは、ドラゴンフルーツ、パイナップル、小倉アイス。
以上、非日常空間+高いサービスレベルで食べるおいしい肉や魚介は最高。東京で食べるより、確実にリーズナブルなこともあわせてやはり素晴らしい。
同じお店が入っているアッタテラスも覗いたのだが、こちらのホテルもまた素晴らしい。一度泊まりに来たい。
龍譚 (りゅうたん)
オススメ料理:コースで好きなものを。
オススメ度:★★★★☆
予算:10,000円〜
名護ブセナテラス内・鉄板焼き「龍潭」
0980-51-1333
沖縄県名護市喜瀬1808