【2010年3月訪問】
元です。
いわきに住む弟が連れてきてくれたのは田舎の更に山の中にある、一軒家料理店。役目を終えたドライブインしかないような場所にあるこの店は、とろろ屋半兵衛。材木屋(?)に併設されたお店の他に、「遠野産業振興事業協同組合」や「物産展示即売所」の看板も並ぶ。こちらのとろろ料理や野菜は、滋味あふれる、体への負担の少ない、そして何より美味しい。直売される野菜や卵も、僕らの食事中に何人かが買いに来る盛況ぶりで、それがうなずける魅力を持っている。
メニューは、とろろご飯を中心に、うどんや、卵かけご飯など。ついてくる小鉢も素朴だが、ひとつひとつに力強い自然の味わいが息づいている気がする。
一軒家の店の場所は、ここに飲食店があるのか?と不安になりかけるくらいの山の中。
昼は通常に営業しているが、夜は1組限定とのこと。こんな営業スタイルも期待値を高める。単価を考えたら、営利よりも趣味でやっているスタイルなのは明らかだから。
中に入ると、即売所が。エゴマや、卵や、野菜類が格安で並ぶ。ここの卵は、双子の黄身が入ったもののみ。卵を産み始めた頃の不安定な鶏から生まれることが多いのだ、という。
もちろんとろろ屋なので、むぎとろご飯中心のメニューを選ぶのだが、卵が6個入るという卵かけご飯や、うどんもどうしても気になってしまう。
麦とろごはん。
こちらは、田舎うどんセット。
うどんセットについている卵も双子。日頃黄身と白身は、もっと黄身が多い方がいい!と思ってる僕にとっては、このバランスは素晴らしく。卵かけご飯に最適かと。
そして麦とろごはん定食、すいとん付き。麦とろご飯にすいとん、たくあんやポテトサラダ、枝豆、プチヴェール(キャベツと芽キャベツのあいのこ)などの小鉢がつく。
すいとんは正直得意じゃないのだが、ここのすいとんは小麦をこねたものではなく、とろろ。これがむっちりして、柔らかく、実に美味しい。粘りの程よい強さがなせる団子状のとろろだ。
わずかに大地の味を感じる滋味あふれるとろろ。味わいの中心が大地の味だ。エグくもなく、美味しいのは出汁も上手なのか。
小鉢の野菜達も美味しく、非常に満足。いいお昼を食べさせて頂いた。
とろろ屋 半兵衛 (麦とろ / 植田)
★★★☆☆ 3.0
オススメ料理:麦とろご飯、卵
予算:1,500円(ランチ)
いわき・とろろ「とろろ屋 半兵衛」
0246-74-1112
いわき市遠野町上遠野字若宮60-1