【2010年6月訪問】
元です。
欧米には、醸造酒を保管してそのビンテージを楽しむ文化が古くからあるのに、日本を代表する醸造酒、日本酒にはその文化がない。シンプルだけど、膝ポンのその発想から「日本酒のビンテージ」という世界を作り、広げる事に力を注ぐ方がいる。その形がバーとして存在するのが、品川の「酒茶論(しゅさろん)」 。
この店の壁に並ぶビンテージは、すっとスマートなその意匠もセンスよく見事。記念日には、記念となる年のビンテージのワインというのはよくあるが、今度は日本酒のそれをやってみようと強く思うのだ。保存にもワインのような繊細さは必要ないとのことだし。
さて、こちらのお店、ビンテージ以外にも、そもそも日本酒の味の幅がこんなに広いのだ、という楽しみがある。日本酒と聞いて自分でイメージする味の幅、これを優に倍は広げてくれるなんとも楽しいバラエティ。発泡も、甘みも、日本酒を苦手とする人がいやがる独特の醸造香が全く日本酒とは思えないものも、実に豊か。
漫画サンデー連載の「ホロ酔い茶房」を監修するバーテン上野さんのナビゲートで、日本酒の新しい世界を楽しく進む。
お酒はおつまみと共におまかせで。夏の蒸し暑い夜は、発泡の日本酒から。微発泡の日本酒は何度か飲んだ経験があるが、こちらは日本酒らしくない非常に軽い甘みで、言われなければ日本酒だとわかる人は少ないんではないか?
泡々酒と書いて、「ホウホウシュ」と読むそうだ。
つまみもなかなか。手前から板味噌(というのか?)、豆腐の味噌漬、ふぐ卵。いずれも酒に合う発酵食品達。
こちらにきたなら、是非カウンターに陣取るべきだねえ。
ビンテージ違いの飲み比べもできるし。
どれもこれも、見たことのないラベルばかり。酒蔵と協力しながら作っているオリジナルのものも多数だ。
グラスは、ワイングラス。色と香りや粘度や、まるでワインの楽しみ。スモーク類も日本酒にはよく合う。スモーク味噌やスモーク梅干。
オーク樽で熟成したお酒。日本酒はもっと多様でいいんだなあと実感。
原酒というと、どうしてもアルコールがズンとくる重いものをイメージするが、こちらは重さよりも深みや豊かさが前に来る。
牛肉の日本酒煮込みと、ダチョウのソーセージ。
甘い出汁のラーメンも出てくる。
クリームと一緒に舐めるディジェスティフは、なんと味醂。古酒の紹興酒のような甘い香りと甘い味。昔砂糖代わりに使われた味醂も日本酒の親戚だ。
日本の発酵文化の力強さを感じる実に楽しい夜だった。こりゃ、日本酒のビンテージ文化、広がるに違いない。もしかしたら、日本よりも先に、ヨーロッパか、上海や香港あたりが先かもね。
予算:8,000円(お任せ)
元です。
欧米には、醸造酒を保管してそのビンテージを楽しむ文化が古くからあるのに、日本を代表する醸造酒、日本酒にはその文化がない。シンプルだけど、膝ポンのその発想から「日本酒のビンテージ」という世界を作り、広げる事に力を注ぐ方がいる。その形がバーとして存在するのが、品川の「酒茶論(しゅさろん)」 。
この店の壁に並ぶビンテージは、すっとスマートなその意匠もセンスよく見事。記念日には、記念となる年のビンテージのワインというのはよくあるが、今度は日本酒のそれをやってみようと強く思うのだ。保存にもワインのような繊細さは必要ないとのことだし。
さて、こちらのお店、ビンテージ以外にも、そもそも日本酒の味の幅がこんなに広いのだ、という楽しみがある。日本酒と聞いて自分でイメージする味の幅、これを優に倍は広げてくれるなんとも楽しいバラエティ。発泡も、甘みも、日本酒を苦手とする人がいやがる独特の醸造香が全く日本酒とは思えないものも、実に豊か。
漫画サンデー連載の「ホロ酔い茶房」を監修するバーテン上野さんのナビゲートで、日本酒の新しい世界を楽しく進む。
お酒はおつまみと共におまかせで。夏の蒸し暑い夜は、発泡の日本酒から。微発泡の日本酒は何度か飲んだ経験があるが、こちらは日本酒らしくない非常に軽い甘みで、言われなければ日本酒だとわかる人は少ないんではないか?
泡々酒と書いて、「ホウホウシュ」と読むそうだ。
つまみもなかなか。手前から板味噌(というのか?)、豆腐の味噌漬、ふぐ卵。いずれも酒に合う発酵食品達。
こちらにきたなら、是非カウンターに陣取るべきだねえ。
ビンテージ違いの飲み比べもできるし。
どれもこれも、見たことのないラベルばかり。酒蔵と協力しながら作っているオリジナルのものも多数だ。
グラスは、ワイングラス。色と香りや粘度や、まるでワインの楽しみ。スモーク類も日本酒にはよく合う。スモーク味噌やスモーク梅干。
オーク樽で熟成したお酒。日本酒はもっと多様でいいんだなあと実感。
原酒というと、どうしてもアルコールがズンとくる重いものをイメージするが、こちらは重さよりも深みや豊かさが前に来る。
牛肉の日本酒煮込みと、ダチョウのソーセージ。
甘い出汁のラーメンも出てくる。
クリームと一緒に舐めるディジェスティフは、なんと味醂。古酒の紹興酒のような甘い香りと甘い味。昔砂糖代わりに使われた味醂も日本酒の親戚だ。
日本の発酵文化の力強さを感じる実に楽しい夜だった。こりゃ、日本酒のビンテージ文化、広がるに違いない。もしかしたら、日本よりも先に、ヨーロッパか、上海や香港あたりが先かもね。
酒茶論 (日本酒 / 品川駅、高輪台駅、北品川駅)
★★★★☆ 4.0
予算:8,000円(お任せ)
03-5449-4455
港区高輪4-10-18 ウィング高輪 2F