また、タレ同士を組み合わせたり、鶏ベースの鍋スープを足すなんてことも含めて考えると、楽しさは一層広がる。「あっさりしたポン酢が美味しい」「秘伝のMKソースにニンニクたっぷりが一番」などと話に花が咲き、「胡麻ダレとMKソースのハーフ&ハーフを少量の鶏スープで割り、鷹の爪とパクチーが最高」なんていう、ディープな組み合わせを編み出す人も現れるかもしれない。
テーブルクッキングの楽しさが凝縮した、メンバーを盛り上げる料理だ。
鍋の具材は、19種類。鶏切り身、味付ミンチ、海老ワンタン、肉ワンタン、海老ボール、肉ボール、白菜、水菜、小松菜、えのき、しめじ、ベビーコーン、人参、豆腐、春雨、生卵、バミー麺、うどん麺、白ご飯。この具材はすべてお代わり自由。
まず鶏だしを薄くひいた鍋スープに、野菜を入れる。その後に肉ボールやワンタンを入れる。最後にお肉をしゃぶしゃぶするのが、こちらの鍋の美味しい食べ方だそうだ。
肉ボールやワンタンを鍋に入れるときには、ちょっと知恵の効いた道具がある。「タッコー」と呼ばれる穴のあいたお玉だ。箸ではつかみにくい具材をすくうのにも、春雨なんかをお鍋の中で探す手間を省くにもいい道具。
また、別注の生卵を使う食べ方も面白い。生卵を溶いて鍋に入れるのかと思いきや、全く違う。溶いた生卵に、お肉を絡めてからしゃぶしゃぶするのだ。
お肉そのものをしゃぶしゃぶするのとはまた違う食感や、卵の甘みが感じられる。
そして、つけだれのMKソースがまた特徴的。味は、チリソースとオイスターソースがベースだが、30種類の香辛料がブレンドされておりスパイシー。この秘伝のソースのレシピは世界で3人しか知らないらしい(コカコーラみたい)。
MKソースで食べ、ポン酢で食べ、胡麻ダレで食べ、梅塩で食べる。薬味を足し、タレをブレンドし、なんてことを繰り返しているとすっかりお腹一杯になる。
また、鍋とは別に飲茶メニューもある。この日頂いたのは、イカシュウマイ、海老餃子、海鮮シュウマイ。他にも小龍包や春巻き、ちまき、胡麻団子などが一通り揃っている。
〆は、雑炊セットか、うどんかバミー麺。タイ風なので、バミー麺(タイのたまご麺)で〆て満腹。
テーブルにはタッチパネルがあり、そこから追加オーダー可能。150席の大箱で個室もあり、家族や宴会などで使えそう。
「若者の酒離れ」が騒がれて久しいが、”いきなり烏龍茶”のメンバーがいても、会話を盛り上げる媒介になってくれる、このタイ風しゃぶしゃぶは、そんなコミュニケーションツールとして活躍してくれそうだ。