【2011年2月訪問】
元です。
イタリア料理らしく、ローカルの素材を巧く使いながら、かつ仕事に対する満足感も高い、バランスのいい青森のレストランAL CENTRO(アルチェントロ)。シンプルだが品のよいお店の造りと、質の高いサービスと皿は、”ここは都内か?”と思わせる雰囲気を持っている。 土曜日のランチのオープン時間には、地元のマダム達が押し寄せていた。旅行者の意地汚さで、ランチながらディナーメニューを事前にお願いしていたが、クロスも引かれ、皿の提供もサービスも慌ただしくなく、とても気持よく過ごせた。料理も美味しく、それに合わせてお願いしたグラスワインのセレクトもいい感じ。
元です。
イタリア料理らしく、ローカルの素材を巧く使いながら、かつ仕事に対する満足感も高い、バランスのいい青森のレストランAL CENTRO(アルチェントロ)。シンプルだが品のよいお店の造りと、質の高いサービスと皿は、”ここは都内か?”と思わせる雰囲気を持っている。 土曜日のランチのオープン時間には、地元のマダム達が押し寄せていた。旅行者の意地汚さで、ランチながらディナーメニューを事前にお願いしていたが、クロスも引かれ、皿の提供もサービスも慌ただしくなく、とても気持よく過ごせた。料理も美味しく、それに合わせてお願いしたグラスワインのセレクトもいい感じ。
特に印象に残ったのは金目鯛。あさり、ムール貝、筍、芽キャベツも入ったこの出汁がとにかく旨くて、パンに吸わせて食べまくってしまった。素材の味わいが優れている以上に味のバランスがいい。
雪深い青森の中心地から少し離れた一軒家のお店は外観からしてセンスを感じる造り。オープン時間の少し前に到着して、店の前で子供に雪遊びさせていたら、地元ナンバーの車が押し寄せていた。期待が膨らむ人気だ。
店内に設えたセラーは客の目を引く場所にあり、地方としてはその充実ぶりに更に期待を煽るプレゼンテーション。
事前に電話で夜のコースをオーダー。最初は、北海道産牡丹海老と、その味噌、キャビア、菜の花のピュレ。春らしさを感じる菜の花の苦味は好み。牡丹海老の甘みがもっと強かったらより美味しいかも。
全粒粉のパンも美味しく、お代わりも温かく供されて嬉しい。パン好きの妻のツボにもハマる。
ハムの盛り合わせは、カモ、もも肉、ロースと、サラミ、加熱したハム。カモのハムは甘みがあってなかなかよかった。
季節が始まったホワイトアスパラ。目玉焼きを乗せ、トリュフを艶やかに。
この日一番の皿。出汁の美味しさは、和食に通じる安心感やほっとする滋味があるんだよなあ。
パスタは、ズワイガニのカルボナーラ。こちらも菜の花を使っている。パルミジャーノのコクとズワイの旨みがしっかりなので、菜の花のほろ苦さはよく効いている。
お肉は、健育牛のサーロインビステッカ。赤身の旨みにはやや欠けるが、交雑にしては脂の質がいい。青森、岩手でビステッカを食べる際は、どうしても短角の赤身の旨みたっぷりを期待してしまうが、交雑にしてはやるじゃんという肉質。
デザートは、ラズベリーのジェラートと、カタラーナとガトーショコラ。以上。7,000円のコース。
惜しむらくは、奥の席の青いステンド(?)グラス。ランチ時には、外からの強い光でテーブルを青く照らし、料理の色をマイナスしてしまう。まあ、とはいえ、旅行者の期待を膨らませて、それに応える十分に楽しめるイタリアン。次回来るときは、夜に、「ローカル素材ふんだんに使って!」とお願いしてみたくなる。最後はチーズで飲み続けるような。きっとまた発見があるかもしれない。