緑区・とんかつ「あさくら」

【2011年6月訪問】

元です。

とんかつは、ギュッと閉じ込められた肉自体の味と食感も、衣と肉の一体感も、食後感の軽さも、色々な要素が美味しさに深く関係する、シンプルながらなかなか奥が深い料理だと思う。そんな複雑な要素を高いレベルでひとつに完成させているお店が名古屋にあった。住宅街の中に、よく馴染んで佇む「あさくら」だ。

恐らく6食くらいで売り切れてしまう、特上ロース。ロースながら脂をほぼ落としてあるのに、非常に柔らかく、一方豚らしい筋繊維の程よい弾力がある。岩塩で食べると、上質な豚の甘みがひろがるし、酸味が効いた甘みのあるソースはスリたてのゴマの香ばしさとあいまって、これまた食欲をそそる、カツのコーティング材になる。



店内は、20席程度、駐車場3台。ランチオープンの11時に到着すると、前に2組が既に待っている。特上ロース（1500円）ランチを注文。

衣は、肉の旨みを閉じ込める役割に徹したごく薄い衣で、肉の食感のみが印象に残る。食べ終わった後は、油物を食べた重苦しさとは無縁で、さわやかささえ感じるのだ。ごはん、キャベツはお代わり自由だが、ふりかけがついているあたりお腹一杯食べて欲しいという心意気なのだろう。

また、1500円という値段は、名古屋、またアクセスの悪い立地という点を差し引いても破格。ネットで情報が広がる時代には、こういう抜群に美味しい店は、立地が悪くとも十分やっていける上に、逆にその立地がプレミアム感につながるんだろうと、思うのだ。

とんかつあさくら （とんかつ / 相生山駅、神沢駅、鳴子北駅）
昼総合点★★★★☆ 4.0

オススメ料理：特上ロースかつ
オススメ度：★★★★☆
予算：1,500円（ランチ）

052-896-1732

愛知県名古屋市緑区滝の水1-809 エルパティオ滝ノ水　１Ｆ